マイクロ化学

マイクロ化学システムの事例

可搬性汎用自動免疫分析装置

最新のマイクロフルイディクス技術によりデザインされたマイクロ化学チップと、高感度な熱レンズ検出器を搭載した可搬性汎用自動免疫分析装置です。理化学実験におけるサンドイッチ法、競合法など各種イムノアッセイに対応可能です。 以下のような特徴を生かし、様々な分野や場面での使用が期待できます。

  • 超微量検体 1μL~:
    微量での検出が可能なので、貴重なサンプルの無駄を最小限抑えることができます。

  • 低ランニングコスト:
    既存の汎用試薬が使え、微量で済むためにランニングコストが大幅に低減されます

  • 迅速測定 8分~/サンプル:
    微小マイクロ空間での反応によって迅速測定が実現し、結果を早く知ることができます。

  • 超高感度測定:
    検出感度3×10-8Abs.の熱レンズ検出器を採用することにより超高感度測定が可能になりました。

  • 小型軽量:
    A4サイズのフットプリント、重量10.5kgと小型ですので、ラボ間の移動が容易です。

▲例:サンドイッチ法によるCRP測定
(測定時間:11分/測定、検体量:3μL、HRP-抗CRP抗体:0.1μg/mL)

原理

    1. 1.

      抗体を固相したビーズをマイクロチャンネルのダムの微小領域に堰き止めます。

    2. 2.

      抗体固相ビーズ上で抗原抗体反応、酵素反応が行われます。

    3. 3.

      ストップ/フロー方式によりストップ時間に比例した酵素反応産物が熱レンズ検出器により検出されます。

    4. 4.

      データの解析は、付属解析ソフトによって自動定量を行うことができます。

利点

    1. ビーズは使い捨てのため、キャリーオーバーがなく安心です。

    2. 検体、試薬は希釈されることなくチップに導入されるので、高い反応効率が維持されます。

    3. ランニング緩衝液を利用する方式なので、配管の汚染は殆どありません。

    4. サンドイッチ法、競合法など各種の免疫分析法が使え、それぞれの特徴を活かし目的に合わせた方法が利用できます。

基本仕様

  1. 測定原理 熱レンズ検出 (励起光635nm、検出光785nm)
    酵素免疫分析法 (マイクロチップ免疫分析)
    熱レンズ検出下限 3×10-8Abs. (Ni錯体水溶液)
    自動化 自動送液・自動測定(検体数 12検体)
    操作 PC制御
    大きさ W275×L245×H300mm
    重量 10.5kg
    電源/消費電力 100V/24W
    導入検体量 1~20μL(最小必要検体量:5μL~)
    測定時間 8分~/サンプル
    測定精度 CV 8%以下
    廃液量 200μL/検体