数センチ角のマイクロ化学チップという基板上に分析システムを集積するマイクロ化学チップ分析が2000年頃から盛んに研究されています。このマイクロ空間において混合・抽出・分離・培養などの化学操作を自由に集積化することで、小型化、微量化、短時間化、並列化、多機能化等において、従来の分析システムとは桁違いの向上が期待されています。私たちは、化学、バイオ、医療、環境、農林水産、食品といった様々な分野で応用が期待されているこのマイクロ化学技術の普及を通して社会に貢献することを目指します。
マイクロ化学チップとは数センチ角のガラスの基板上に数十~数百ミクロンのチャネル(流路)を作成したものです。そのチャネル内の微小空間で混合、反応、分離、検出、合成などの様々な化学プロセスを操作することができます。
このように、マイクロスケールで化学プロセスを集積化することによって、今まで実験室や工場規模で行っていた操作と比較すると、エネルギー、資源、空間、時間をはるかに効率よく利用することができ、これからの化学技術の発展に大きく貢献するものと考えられております。